家庭でふつうに使われる砂糖を原料別に分類すると、甘蔗(さとうきび)からとる甘蔗糖とてん菜(ビート)からとるビート糖(てん莱糖)に分けられますが、よく精製してできた製品は、まったく同じ砂糖です。
甘蔗糖は原産地でまず <原料糖>にされます。これは糖度が96-98度の黄褐色の結晶の砂糖で、これが消費地に運ばれ、精製されて白砂糖やグラニュー糖などの<精製糖>になります。ときには生産地で直接純度の高い白砂糖をつくることもあリ、<耕地白糖>と呼ばれます。
北海道のビート糖は耕地白糖で、主としてグラニユー糖ですが、上白糖もつくられています。 精製糖や耕地白糖はすべて近代的な工場でつくられ、遠心分離機でみつを振リ分けて結晶をとリ出すので<分みつ糖> と呼ばれます。 これに対して、甘蔗から搾った汁を原産地の伝統的な方法で煮つめてつくる砂糖を<含みつ糖>といいます。沖繩や南西諸島の黒砂糖はその一つてす。
私たちが家庭で使う砂糖は分みつ糖です。これを結晶の感じから大きく分けてハードシュガー(ざらめ糖)、ソフトシュガー(くるま糖)に分類します。くるま糖には上白糖、三温糖などが含まれ、ざらめ糖には白ざら糖、中ざら糖、グラニュー糖があります。この他に加工度の高い角砂糖や粉砂糖、伝統的な方法でつくられる和三盆糖や黒砂糖があリ、特長に応じて使われています。